2020/08/05 14:04
「これからに残したい価値やストーリー」のある商品を届けている、70seeds STORE。取り扱っているのはスタッフが実際に手に取り、作り手の想いを聞き、「ほしい!」と思ったものばかりです。
そんな惚れ込んだ商品への愛を、作り手の方々に愛をぶつける連載がスタートします。その名も「使うひと、作るひと」。愛用者と生産者が、それぞれの視点で商品への愛を語るとき、そこに何が生まれるのでしょうか。
今回取り上げる商品は、暑くなってきた今の時期にぴったりの温冷ピロー『ナツモフ』。作り手の山燕庵(さんえんあん)・杉原晋一さんと、ナツモフ愛用者の70seeds STOREスタッフ藤田が「暑い夏をすこやかに乗り越えるために欠かせない、ナツモフの魅力」について語り合います。
使う人:藤田郁(ふじた・いく)
共感するモノ・ヒト・コトを応援するPRプランナー。食、アパレル、旅行、サステナビリティ、育児など、幅広く関心あり。素敵な作り手さんに囲まれながら、公私混同で仕事しています。
作る人:杉原晋一(すぎはら・しんいち)
「忙しいときこそ、深呼吸をして水や土を感じてみよう」と名付けられた「深呼吸農法」に取り組む若手農家。最高級品質のコシヒカリ『コシヒカリアモーレ』や、甘酒『玄米がユメヲミタ』など人気商品を生み出している、愛されるブランドを作る人です。
冬も夏も「ないと生きていけない」温冷ピロー
――まず『ナツモフ』について、簡単にご紹介いただけますか?
杉原「『ナツモフ』は、僕たち山燕庵が石川県能登半島で作っているお米『コシヒカリアモーレ』の米ぬかが入った温冷ピローです。もともと、僕の母が知り合いに言われて作り始めた米ぬかカイロが、我が家では定番だったんですよね。それを「ぜひ、商品化してほしい!」とのお声をいただいて、『ぬくぬくのぬか』として商品化したのが最初です」
藤田「そして、その米ぬかカイロに惚れ込んだのが70seeds編集長の岡山でした。魅力を知ってもらうためにカバーや大きさなどを一緒に商品開発し、2018年に誕生したのが『ヌカモフ』という温熱ピローなんです。私は制作には携わっていなかったのですが、冬のあいだは米ぬかの温かさに本当に助けられました。これがなければ、寒いオフィスで冬を乗り越えられなかったですね。もう、ないと生きていけない(笑)」
杉原「デスクワークの方は特に、藤田さんみたいに仕事中の体温調節が大変な人が多いと思うんですよね。米ぬかは温めるだけでなく、冷凍庫に入れておけば、ひんやりするので夏にも使えます。そこに着目して、冷たさの伝わりやすいカバーなどを考案したのが『ナツモフ』です」
――電子レンジでチンすれば温熱ピローになり、冷凍庫に入れればひんやり冷たいピローになるということですね。一石二鳥!
藤田「そう、ひとつで暑い時期も寒い時期も、一年中使えるのでありがたいです。私はふたつ持っていて、ひとつは常に冷凍庫に入れています。温める用・冷やす用で分けるもよし、自宅用・会社用で分けるもよし。ふたつ持っているのがベストですね!」
杉原「たしかに冷えるまでは少し時間がかかるので、ひとつは冷凍庫に入れておくのがいいですね。米ぬかは、冷凍庫に入れっぱなしでも凍って固まることがない。袋に入れておけば冷凍庫の匂いも移りにくいので、ずっと冷凍庫に入れっぱなしでも大丈夫です」
藤田「氷みたいに固くならないから、冷たい面がやわらかく体にフィットして、本当に気持ちいいんですよ!」
使う人、作る人が思う「ナツモフの魅力」
――おふたりが感じる「ナツモフの魅力」って、どんなところでしょうか?
藤田「私がいつも感じるのは、極端に冷たすぎなくて、じんわり冷やしてくれるから体に無理がないこと。中身が自然由来のもので、子どもにも安心して使ってあげられるのもうれしいですね」
杉原「保冷剤とかだと急激に肌が冷たくなっちゃうけど、ナツモフはゆっくり常温に戻っていくんだよね。もちろん保冷剤ほどずっと冷たいままではないけれど、暑苦しさを取ってあげるには十分ですよね」
藤田「子どもって新陳代謝がよくて汗っかきじゃないですか。寝ているときも、こっちが心配になるくらい汗かいてるんです。そういうとき、冷えたナツモフを抱き枕みたいに抱えさせてあげてます。冷えすぎないので安心だし、なにより気持ちよさそう」
杉原「僕も、寝苦しいときは首の下に入れて寝てます。枕みたいで気持ちいいし、水滴が出てビショビショになることもないのでいいんですよ」
――エアコンはつけたくない、けど寝苦しい。そんな夏の夜にピッタリですね。
杉原「あと僕は、やっぱりこの米ぬかの匂いが好きなんですよね。お客さんでも『なんだか懐かしい』って言ってくれる方が多いけど、僕の場合は特に米屋さんをやっていたおじいちゃんを思い出します」
藤田「家が農家とかじゃなくても、不思議と落ち着く香りなんですよね。みんなお米に触れて生きてきたからなのかな。娘もお手玉みたいにして遊んでいるけど、中身の手触り感とか匂いが落ち着くのかもしれません」
杉原「嗅覚ってすごく記憶や脳につながっていると思うんですよね。米ぬかの匂いは、暑さでヘトヘトの頭がふっとゆるむ。やさしい冷たさに加えて、そんな安心感もナツモフの魅力かもしれないですね」
それぞれの、ナツモフとの夏
――杉原さんは、ナツモフをどんなときに使っていますか?
杉原「うちは農家なので、外作業するときは暑さでフラフラになるんです。うちの父なんて、加減せずに重たいもの運んで熱中症になっちゃいそうだから、「ほら、冷やして!」ってナツモフを首に当ててあげることも多いですね」
藤田「うちは2歳半になる娘がいるんですが、子どもも同じですね。一生懸命だと、暑さに気付かずにずっと遊んじゃう」
杉原「子どもみたいな人なんですよね、うちのお父さん(笑)。「暑いー!」って屋内に逃げ込んできたときに、首元を冷やしてあげると一気に涼みますね。「脳を冷やす」ってよく言いますが、暑さで脳が沸騰しちゃいそうなときには、首の頸動脈のところを冷やすのが効果的みたいです」
――「ないと生きていけない!」とまで話していた藤田さんは、どのようにナツモフを使うことが多いんでしょうか?
藤田「私は基本的にデスクワークなので、目が疲れたときや作業の合間のクールダウンに使っていますね。あとは、寝起きで目がむくんだりボーッとしているときに、朝一番で冷えたナツモフを顔に当てるとシャキッと目が覚めるのでオススメです」
杉原「それ、いいですね。やったことないけど気持ちよさそう!」
藤田「すごくスッキリするので、朝一番、本当に試してみてほしい!あと、私の場合は、夏のクーラー冷え問題もあります。家で家族と体感温度が合わずエアコンのリモコンの取り合いになることもあって。そういうときは、温めて使うことも多かったですね。温冷両方つかえるので、エアコン対策にも助かってます」
杉原「そうか、夏でも温め需要あるんだ。だから、2個使ってるんですね」
藤田「そう、2個持ちがベストです!」
汗かく季節に、うれしいカバー
――ナツモフ用に作られた特性カバーは、ファッションブランドALL YOURSの『KITETECO』とのコラボなんですよね。
杉原「とにかく、ジメッとした夏でもさらさら気持ちよく使えることを意識して生地を探しました。もともとステテコの生地だから、通気性がすごくいいんです。薄くて冷たさも伝わりやすいので、ナツモフの心地良さが体感してもらえるカバーだと思います」
藤田「汗をかいた状態で使っても、カバーを取ってすぐに洗えるのが衛生的ですよね。私もファンデーションがついてしまうことがあるんですが、洗えるので気にせず顔にも使えて嬉しいです」
杉原「手ぬぐいやタオル生地、ガーゼなど、自分の好きな素材でお気に入りのカバーを作ってもいいかもしれないですね。四角の袋に縫うだけだから、手縫いでもできちゃう。小学生くらいのお子さんなら、一緒に作っても楽しいだろうな」
藤田「たしかに!自分のお気に入りに変身させられると、より愛着も湧きますよね」
杉原「実は、うちでもガーゼメーカーさんとコラボでカバーを共同開発しているんです。とても柔らかいので冬にホカホカ使ってもいいし、ガーゼは吸水力抜群なので夏に汗取りとして使ってもいいですね」
藤田「わあ、色もかわいいし、やわらかくて赤ちゃんとか小さい子どもも好きそう。夏生まれの赤ちゃんへの贈り物にしたら喜ばれるかも」
――カバーの素材を変えるだけでも、いろんな場面で使えそうです。
杉原「あと、カバーが洗えるからこそ、いろいろ試してみてほしいのは『香りの後づけ』。それを楽しんでほしくて、ナツモフはあえてハーブなどを入れずに、米ぬかと米、塩のみのシンプルな内容にしています」
藤田「すてき!寝る前にはラベンダー、朝は柑橘系、みたいに香りをプラスしたらいい気分転換になりそうですね」
杉原「そうそう、お気に入りのアロマスプレーを一吹きしてもいいし、ヒノキの香りとかオススメですね。ナツモフだと、ミント系はさわやかで気持ちいいかも!ハッカスプレーもスッとして気持ちいいだろうな(ハッカ原油でのご使用や、目元に当てるのはお止めください)」
藤田「わあ、試してみたい!」
杉原「今度、いろいろ実験してみよう!」
――使うひと、作るひと、それぞれのナツモフへの愛が止まらない取材となりました。おふたりとも、熱い想いをありがとうございました!
やさしい冷たさのみならず、触り心地や米ぬかの匂いなど、五感を通して疲れた身体をリラックスさせてくれるナツモフ。
この夏はお気に入りのカバーや香りを見つけて、ナツモフで快適な夏を過ごしてみませんか。スタッフ藤田のように「ないと生きていけなく」なるかもしれません。
70seeds STOREでは、ナツモフ愛用者のみなさんからの「私はこんなふうに使っているよ!」という活用法やアイディアも大歓迎。ナツモフへの愛、ぜひお聞かせください!
山燕庵・杉原さんのインタビュー記事はこちら。
https://www.70seeds.jp/sanenan-402/